= 今週のTOPIC =
第17回 =デザイン<音の表現Part2>=(November 26, 2003)
今回もArdent.Studio(アーデン.ステューディオ)「音を表現するデザイン」の続きとして、その特徴をご紹介しよう。
Ardent.Studioの1〜2階は上層に広がるハンチを、3〜4階は下層に広がるハンチを設けることにより、異質の緊張感から成る「音楽」と「リズム」を放出させている。
その中間に配置された植栽は程よく緊張感を和らげ、建物全体が、重厚感と軽快感のハーモニーを演出している。
1〜2階部分の縦に伸びるスリットは、ピアノの鍵盤をイメージさせると同時に、エントランスに設けられた曲面ルーバーの横スリットとのコントラストにより「リズム」と「旋律」を表現している。
エントランスホールに足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは、4F吹き抜けの大空間である。上部のトップライトからは、自然光が惜しみなく注がれ、コンサートホールか教会の中にいるような感覚に陥るだろう。
床に描かれた自然光による曲面ルーバーの影は、「旋律」・「リズム」を感じさせ、時間の経過とともに表情を変え、視覚における「音」を体感させる仕掛けとなっている。
November 26, 2003 ○Writer: (株)アルファ建築設計事務所
木村貞基
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